太陽光発電システム導入で採算が合うのでしょうか

 

クリーンなエネルギーを使いたいという気持ちより、太陽光発電システムを導入することで光熱費の削減などを期待する人は少なくないでしょう。

 

確かに、太陽光発電システムを導入する前に、きちんと採算が合うのか、初期投資に見合うメリットがあるのかを知ることは非常に大切なことです。

 

太陽光発電システムを導入することで、採算が合うのかを知る方法について見て行きましょう。

太陽光発電を導入して得られるメリットの計算方法

 

導入して得られるメリットとは、電気代がどれだけ削減されるかを算出し、売電による収入を予測することで計算することができます。

 

これがどれくらいかを計算すると、何年くらいで初期投資が回収されるのか、つまり採算が合うのかを知ることの手掛かりになります。

 

まず、電気代がどれくらい削減できるのかについてですが、これは太陽光発電システムを導入することで自家発電した電力を使用することで、電力会社から購入する電力量が減ることを意味します。

 

これは自家消費量に電力会社からの電力の買電単価を掛け合わせることで計算できます。

 

次に、売電による収入についてですが、太陽光発電システムで発電したにも関わらず、自宅では消費されなかった余剰電力を電力会社に売った収入を意味しますので、予測される発電量から自家消費量を引いたものに売電単価を掛け合わせると算出されます。

予測太陽光発電量の計算方法

 

この予測発電量は、導入する太陽光発電システムの公称最大出力に日射量と、温度のロスと、パワーコンディショナーのロスと、その他の考えられるロスを掛け合わせることで計算することができます。

 

ここで言う公称最大出力とは、太陽電池モジュール1枚が発電できる最大出力のことで、多ければ大きいほど効率よく発電することができます。

 

ですが、『公称』ですので、どんな状況下でも100%の力を発揮することはできません。

 

ですから、考えられるロスつまり損失分を掛け合わせることで、実際の発電量を予測することができるのです。

 

日射量とは、太陽電池モジュールが設置された方角や傾斜によって変わります。

 

独立行政法人の新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のホームページを見ると、国内839か所の30年以上のデータが記されていますので、設置する地点や方角や傾斜角度や月を入力すると、月間の日射量の目安を確認することができます。

 

温度のロスとは、気温が上がりすぎると太陽光発電の効率が低下することを数値化したもので、これはメーカーや商品ごとに数値が異なりますので、製品のパンフレットやホームページで確認できます。

 

そして太陽電池モジュールで発電した電気がパワーコンディショナーに流れるときに生じる電力の損失をパワーコンディショナーのロスと呼びます。

 

これも各メーカーが公表していますが、一般的に5%のロスつまり、変換効率95%で計算することが多いです。

 

その他のロスとは、太陽電池モジュールの汚れや配線や回路で生じるロスを意味しますが、これもパワーコンディショナーのロスと同じく5%のロス、つまり変換効率95%で計算することが多いです。

 

これらをすべて掛け合わせると、発電量自体は、公称最大出力の役70%から80%になることが分かります。

自家消費量の計算方法

 

これは毎月の電力会社から送られてくる、もしくは電力会社の検針担当者が郵便受けに入れている明細を見ると分かります。

 

電力会社の時間帯別の料金プランをすでに採用している家庭の場合は、デイタイムの消費量とナイトタイムの消費量を分けて記入されてあります。

 

そのような料金プランを採用していない人は、おおまかに、日中の電気使用量と夜間の電気使用量が何%ずつくらいかを推測することができます。

 

昼と夜

太陽光発電システムを導入すると、自家発電できるのは昼間だけですので昼間の使用量が多い家庭ですと、売電自体ができなくなると考えられます。

 

おおまかでも良いので、日中に全ての電気量の何%を使用しているのかを考えてみましょう。

太陽光発電の採算がとれる年数の計算方法

 

諸費費用にかかるコストが200万円前後であることが多いのですが、これは発電量1kw当たり50万円のシステムを購入し、4kwの発電量が見込まれる平均的なモデルで試算されています。

 

1kw当たりの経費、もちろんこの経費には太陽光発電パネルだけでなくパワーコンディショナーやモニターや設置に必要な架台や人件費なども含まれています。

 

この経費が50万円ですので平成22年度の国の補助金の基準では4.8万円、また同年の地方公共団体の太陽光発電設置の補助金の平均額が1kw当たり4.0万円でしたので、1kw当たり8.8万円つまりシステム全体では約35万円の補助金を受け取ることができました。

 

また、太陽光発電にすることで家庭で消費する電力の4割がまかなえているとすると、10年間で約40万円の節約ができます。

 

また、同じ10年間で余剰電力を106万円分することが可能であったとします。

 

そのように試算すると10年後には初期導入費用の200万円のうち180万円ほどが回収できると考えることができます。

 

11年目以降は余剰電力を売却することはできませんがその分自家消費に回すことができ、1年当たり10万円の電気代の節約が見込めると英産するならば、2年で残りの20万円が回収できると考えることができます。

 

そのような理由で、12年で回収できると計算されているのです。

 

発電量と発電効率が同じで、初期費用がこの200万円よりも低いなら、もっと早くつまり10年や8年で初期費用の回収は見込めると言うことができます。

売電価格が下がり、15年限定の買い取りが実行された場合

 

現在、太陽光発電システムによって発電される余剰電力は10年間限定で1kW当たり42円で売電されていますが、今後、この価格が下がることも予測されます。

 

それでもコストが回収されるのか、また、回収されるなら何年くらい必要なのかをシミュレーションしてみましょう。

 

1kW当たりの設備投資が50万円で、設備購入額の70%を10年借入した場合、売電価格が40円に下がると仮定すると、コストの回収は15年と計算することができます。

 

同じ条件で、売電価格が35円に下がると仮定すると、コストの回収には23年が必要になります。

売電価格が下がり、20年限定の買い取りが実行された場合

 

1kW当たりの設備投資が50万円で、設備購入額の70%を10年の借り入れにした場合、売電価格が40円に下がると、同様に初期投資費用は15年で回収されるので、16年目以降は純粋に利益だけを享受できます

 

ですが、同じ条件で売電価格が35円に下がった場合は、初期投資費用は17年目に回収されるので、3年間だけですが、利益を享受できる期間があると言えます。

 

当然のことですが、余剰電力の買い取り機関が延びれば延びるほど、利益は大きくなります。

 

ですが、太陽光発電システムの保証期間を過ぎた後のメンテナンスにいくらかかるかは、使用状況、環境などにも大きく影響を受けますので、初期投資費用の回収は早ければ早いほど、保証期間内であることが好ましいと言うことができます。